柔軟性

貴女がアルバイトでウェイターをしていたと仮定する。その時にお客様が来店され,メニュー表に掲載されていないオーダーを言われた時の瞬間に、貴女の頭に何がよぎるだろうか?「何?メニュー表をちゃんと見てよね。」か、「あれ?そんな注文、オーダー出来るの?」と。

思考スタイルが基礎となり、全ての行動パターンが生まれてくる。365日、そのスタイルが稼働停止することはない。小さな積み重ねの行動パターンがより大きな成果を生み,そして更にそれらが次の成果を誘発し、アイデンティティや回りの環境を形成して行く。そのような成果が自分自身にとって「心地良い」ものであるとするなら、その成果を「成功」と呼んでもいいのだろうが、「心地悪い」状況を創り出しているとするなら,その根本にある行動パターンと思考スタイルは変革すべきであろう。

 

つまり、首から上と下の評価に乖離すること、すなわち首から上の考える方向性と、首から上の「心地良さ」を体感している体感覚にずれが生じているとするなら、葛藤や混乱の中で時を過ごしている事になる。人は、幸せになる為に生まれてきたし,その幸せを体感する為に「〜する」行為がある。

 

本来、サービス活動の組織は、顧客を幸せにする為に創造され、より効率的にサービス提供を行う目的でメニュー表が、二次的に作られた。従って、そのメニュー表はコアとなる顧客価値を実現する為の手段に過ぎないし、山頂にたどり着く為の登山道の一つに過ぎない。

 

例えば、高い効率性を実現しているコンビニエンスのサービス活動では、現場スタッフへの評価はオペレーションシステムへの適応の度合いにより行われ、彼らの思考スタイルは限定されている。一方で、ひとりひとりの顧客への対応が重視されるグレードの高いホテルでは、現場スタッフが自由に動ける様な裁量権が与えられている。この様にモノ化されたマネジメントシステムと非モノ化されたマネジメントの思考スタイルは、全く異なるが、その違いを明確に意識し、コミュニケーション・調整・指示の活動に従事しているマネジメント層はどの程度、いるのだろうか。

 

どちらのマネジメント・システムであれ,要するに顧客をWell-beingな状態にすればいいし、最終的にそれぞれの商品が目指すビジョンとミッションに適した筋道がそのサービス活動の顧客価値を高める。大事な事は,その時代背景や社会的状況を読み取り、戦略を常に練り直すリーダーの柔軟な思考スタイルだろう。

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