心が動く

 心が動くから、体が動く。かって、人は幼き頃、子犬のように飛び跳ね、目の前に現れる全ての出来事や対象に意味があり、鮮やかな風景が広がっていた。やがて「成長」すると共に、本来のあり方を見失い、心なく体を動かすのが習慣化した時、人はその意味を失っていく。

 丸虫の奇妙な形と動きを見て、これは何だろうと好奇心に駆られて、より良く観察したいと思い、そこら辺の丸虫をバケツに集めて、時間が経つのも忘れ、ひたすら眺める。そのうちにそのプロセスに意味を見出せない、止まった心を持つ「大人」から、否定的評価を下され、そのモノクロ世界内でのみ通用する基準を受け入れる。

 あなたは、どんな風になりたいのだろうか?安定した、しかし動きの少ないモノクロのような世界で一生を送りたいのだろうか?それとも、変化があり、一貫した姿勢で前進することが求めれるフルカラーの世界に進むのだろうか?

 それがどのような才能であれ、その才能は自らの力で掴みとるしかない。自分はこのくらいなんだというリミットをかけるのは、他人ではない。その他人の言葉で納得、妥協してしまう自分自身に他ならない。

 最後に自分自身を支えるのは、自分自身への信仰でしかない。丸虫にひたすら、心を動かしていた「貴方」自身の存在を信じ抜いてもらいたい。

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