今、多くの認知症の方々と接していて、いつも頭に浮かぶ言葉のひとつに、負うた子におしえられるという表現である。サービス提供する際、必ずしも奇麗な形で事が収まる訳ではないが、いくつかの積み重ねの中で、時に日だまりの様な空気に遭遇する時がある。その瞬間、それまでの疑問や課題がぽろっと解ける、何気なく。そして、それまで空虚だった空間が豊かな色で染まる。
カテゴリー: 彼方への想い
感情
サービス活動に従事しているとき、人は「べき」と「したい」という二つの思いの間で揺れ動き、その状況に応じて「〜する」という決断をして、アクションしていく。オペレーションが確立し、マネジメント側のコミュニケーションの仕方やその環境がコマンド的であればあるほど、「べき」という判断を、現場はしていくであろう。
ヒトから人に。
生まれた時のヒトは、不思議な存在だ。それまで、こころのどこかで不安な陰があった自分も、それを腕に抱えた瞬間からその陰もどこかに消え去り、「光」に包まれたかのような感じを抱く様になった。もちろん全ての「大人」としての問題が解決出来た訳ではないが、少なくとも「この世界に生まれてきた」意味を自問自答する事は無くなった。