想い

 子供の頃、満天の星を眺めては、宇宙飛行士になって、あそこに行ってみて、冒険をしたいなどと真剣に空想を巡らしていた。もちろん、それはその時のテレビ番組からの影響が強く受けていたせいもあっただろうが、同時にまだ見ぬ世界へのあこがれが根底にあったからだろう。

 人は、成長する環境の中で、真の朋友を得ながら、心地良い状態を体感し、その心地良さを再現するために、そして逆に心地悪い状態を解消するために、最適な考え方や行動様式を学ぶ。私の場合は、宇宙の向こう側から地平線の向こう側に移り、その架け橋として、英語というツールに特化した。好きだという感情があれば、自動操縦のように、自然にそこに誘導するものなのであろう。
 どの様な大きなビルであっても、いきなりそこに出現するのではなく、こんな風の建物が欲しいという個人的な想いからラフスケッチが描かれ、それが基本設計図や施工図に落とし込まれる。この「〜したい」という想いが、その建物を完成させる為に必要な考え方を作り上げていく。
 例えば、現金1億円を持っているとしたら、その時の資産は1億円である。ここで、1億円の費用がかかるビルを建てるとする。すると、その建設後の全体の資産はいくらになるのであろうか。答えは、2億円である。つまり、オーナー側の1億円の現金という資産が、施工主側のイメージ(想い)とそのイメージを具体的な形にする技術によって、新たな資産である建物を生んだことになる。
 つまり、この資産が増えた根底には、付加価値のある「想い」が存在する。想いなくして、価値が付加されることはない。ただ、パターン化された建物が生み出されるだけであり、人々の生活スタイルや考え方が変化していれば、その存在は無用の長物であり、お荷物になる。
 次世代に通用するモノやサービスを産み出す為に、貴女はどのような想いを持てばいいのであろうか?

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