・お絵描きなんて大きらい! 苦しまぎれに描いたのは、ちっぽけな「てん」ひとつ。そのちっぽけな「てん」に隠された大きな意味を知って、ワシテは変わりはじめる…。
“てん”, ピーター・レイノルズ(著), 谷川俊太郎(訳)
この本の読み方はいくつもあるだろう。主人公のワシテに焦点をあわせれば、彼(彼女?)の見ている風景が心に浮かぶことだと思う。
しかしこれを読んだ時、せんせいの「なにか しるしを つけてみて。そして どうなるか みてみるの」の一言が心に残った。現実問題として、成果が求められている社会の中で、基準外の行為を、暖かく見守る事は難しいのではないだろうか。
ビジネスの社会もコーチング的考え方の浸透により、個人の思いと会社の方向性をあわせ、個人の持つ潜在力を引き出そうとする動きが主流になる時代がいずれくるかもしれない。そう願いたい。