もりのこどもたち
この本の主人公は、ブラジルとベネズエラの国境に接する広大な熱帯雨林地域に居住しているヤノマミ族の子供達であり、彼らの日々の日常生活を写真と文章により紹介している。
彼らの写真をみると、どの子供達の瞳も輝いており、躍動感をそこに感じる。もちろん彼らの24時間の生活のうち、ある場面のみを写真で切り取った訳だから、そうではない場面もあろう。だが、文明の進歩と子供達が”こども”らしく生きていく事の間には何のつながりもないのだなと感じさせるには、十分であろう。
そしてこうした背景には、そのような子供達を育む生活環境、地域環境がある事は当然であり、彼らを支えている親を中心とした大人達がどれだけ正直に嘘をつかず、自分らしく生きているのかも、その後ろ姿をみて育っている子供達にとっては重要な事ではないだろうか。