この文献に出会ったのが、1999年頃でまだまだ「外断熱」や「内断熱」という言葉が世間的に全く普及しておらず、知る人ぞ知る的な状態だった。
上述の”建築屋の日記”によれば、外断熱工法が建築界で一般化したのが、2002年10月以降とのこと。当時、この文献に触発されて、オーナーの立場で四苦八苦しながら、回りから理解されることなく、ただひたすらこの工法の導入を決めた時の色々な思いが浮かび上がってきた。
今でも全く後悔しておらず、やはり決断してよかったなと思う反面、野原の状態からゼロベースで新たなモノを構築する時に実感する「しがらみ」を吹っ切った後の、反感もすごかった。
日本の現状を見ていると、外断熱の時に感じた以上のスピードで、新しい日本の構築が行われている。どんな事であれ、初めてのアクションには必ず功罪があり、賛否両論が存在する。最終的には、その中核を担っている「リーダー」がどれだけ、熱い思いで突き進められるかに、その是非は依存するであろう。
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