へさき

国内最大のインターネット検索・ポータルサイト「ヤフー」の井上雅博社長は2日、大阪市内で開かれた第53回民間放送全国大会のシンポジウムで、「テレビとインターネットは使い方も見方も違うため、連動はあるが融合しないと思う」などと発言、TBSとの経営統合で「通信と放送の融合」を打ち出した楽天の姿勢を間接的に批判した。(毎日新聞11月2日21時10分)

TBSは、楽天がTBSの発行済み株式を19%強取得したことに対抗し、取引先や系列局など親密企業にTBS株の購入を依頼するなど安定株主対策を進めており、50%前後を確保したとしている。(毎日新聞10月31日3時)

TBSに経営統合を提案している楽天が、1000億円規模の大型増資を今月中に実施する方向で最終調整に入ったことが2日、明らかになった。(共同通信10月31日2時)

 TBSは楽天の買収に対して、50%以上の安定株主を確保したとし、それに対して、楽天側は更に追加増資をする事で、どうも買い増しを続けて行く様な気配をさせている。またそれらの動きに対して、ヤフーは楽天に対し、批判的な発言をしていると報道されている。このような状況を見る限り、どう見ても、楽天には逆風が吹いているようで、Gyaoでのインタビュー内容の様な、三木谷氏がイメージする未来像を築く為の拠点作りは、このまま挫折してしまうのだろうか?

 これもまたGyaoの村上氏のインタビューを見ていると、プログラム作成する上で考慮すべき点として、キャスティング、企画、ファイナンスがあるそうだ。キャスティングをフロントとバックでの人材配置、企画をシナリオとイメージするなら、既存のTV業界は、一方向性という特徴を最大限生かせるような企画とキャスティングをして行く上でのノウハウとを蓄積し、歴史の中でライブラリーを築き上げてきた。一方で、双方向性という「見る」側の反応をリアルタイムに変化させなければならなかった世界の中で、そのプログラム作成能力を磨き続け、ここまで成長したきた。例えるなら、放送番組のプログラムは一種の舞台演出であるのに対し、楽天の世界は観客の動向によって常に変化し続けるRPGのようなものだろう。

 今までこの一方向性と双方向性は商業ベース的には、技術的理由により、交わる事がなかった。ところがブロードバンド、圧縮方法や光ファイバーの技術的進歩により、インフラがますます以前より、低コストで敷設される様になり、「電波」で送るデータと「有線」で送るデータの量の差が小さくなりつつある。そこで、今回の様に資金を多く持っているネット企業が、保有している無形資産の価値ほどには有効に使っていないと見なされた既存のTV企業の買収をし、一方向と双方向の間に架け橋を架けようとしているのだろう。

 以前、「資産の塩漬け状態」とよく言われた事がある。使いたくても、ふたを開くと何が起きるのかわからず、誰も手を付けようとしなかった時がある。ソフトランディングとかハードランディングとかの言葉も良く聞いた。今回の買収劇で既存のメディアの反応は反射的である。電気を流すから、足がぴくっとする感じである。もし安定株主になる程の無形資産や人的つながりを持つならば、それらをこのような受け身の株保有という形で資金を留めるのではなく、将来の日本を築き上げて行くのに不可欠な人々、例えば「将来の大人」である子供たちやニート層が明るい希望を持てる様な事業を次々に提案して行くべきではなかろうか?

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