“はけたよはけたよ”
神沢 利子 (著), 西巻 茅子 (イラスト)
何をやっても許される乳児期を過ぎ、おしめからパンツに移った時の様子を描いたのが、この本。覚えていないかもしれないけど、皆通った道。
パンツをひとりで立ってはこうとするが、何度やっても「どでん!」の繰り返し。ついには、ヤケになってそのまま、お外に。するといぬ、ねこ、うし、うま、様々な動物が自分達とは違う「変な」おしりを見て、笑いながらついて来る。逃げる様に、お家に帰って、何度か練習するうちに、立たずに寝たまま、はく事を発見。早速さっきの動物たちに自分のズボンを自慢しに行きました。こんな風に、人が自律する中で起きがちなお話が描かれています。
初め出来なかった事が色々と悔しい思いをしながらも、でも周りに支えられ、少しずつ出来始める。そんな積み重ねが、「自分なら出来るんだ」という自信を築いて行くのだと思います。ちょうど、自信は、「出来るー誉めるー自信」の雪だるまの様なものかも。
社会に出れば、どうしても、成果を問われ、その是非を問いがちなチェックの連続になりがち。その逆風の中で、小さい頃に「貯金」で貯めておいた「成功体験」や「自信」で自分を維持して行くのかなと、最近つくづく感じております。