うさぎのだいじなおくりもの
春は何か生まれる季節。そんなお話をモチーフにしたのがこのお話。
森でひとりでいたうさぎさん、おともだちがほしくなった。そこでふくろうさんにはなしをきいた。おともだちほしいんだけど。すると、イースタにいるという。そこでおともだちをさがしにあっちこっち探して歩いた。ほかのいきものはいたけど、ともだちはみつからなかった。
夏が過ぎ、あき、そしてふゆ。ゆきがなくなっても、まだみつからない。あきらめかけていると、おなじうさぎのあしを発見、あとをおいかけ、ようやくであうことが、イータスにできた。おともだちと。
絵本のテーマは、「つながり」と「ひとりで〜する」ぐらいに大きく分ける事ができるように思う。もちろん、それ以外にも知識学習的なものもあるが、やはり主流はこのふたつではないだろうか。人がオギャーと生まれてから、この世を去るまでの関心ごとがこのふたつに集約されるのであろう。その中でも圧倒的に多く感じるのが「つながり」。
この絵本の中で出て来る二人の関係は最初から、恋人同士に見えてしまうが、ここでの表現はあくまでも「おともだち」。やはりつながりの元になるものは、一緒にいて楽しいことが出発点らしく、出会った二人の最初にする事は、遊び。一緒にいて心地良い事がつながりの出発点なんだなと感じさせられる。逆に考えると、つながりをつくるためには、まず最初に心地良い空間を作る事が大事とも言える。コーチング風に言うと、相手の「強み」を引き出す事か。