存在の「芯」

“おおきな木”
シェル・シルヴァスタイン (著)

 この本は、成長していく男の子と共に過ごしていく、りんごの木の人生物語である。

 その男の子が幼い時には、りんごの木は食べ物や遊び場に、少し成長すれば、生活する糧となり、更に大人になれば家や船を造る材料に、喜んでなる。そしてついに、単なる切り株だけの存在となってしまう。しかし年老いて来たその子に対し、自分の切り株に座るようすすめ、その子は素直に従う。そしてただそれだけで、りんごの木は「うれしい」のである。

 本質的で、今や家庭生活の場面から忘れてしまいがちなものを、ここで語っている。受け手が喜ぶ姿を見たくて、何も求めず、ただひたすら与える。このような「空気」を吸い続けて初めて、子供たちは確固とした自分なりの存在を確信するのであろう。

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